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僕らザンビア理数科教師隊員は、
公立学校の一教員として、
数学や理科の授業を改善していくことが活動の基本となります。

そのため、前回書いた先輩隊員訪問では、
訓練の一環として「教育実習」もさせて頂きました。

「教育実習」と言っても正式なものではなく、
先輩隊員が無償の御厚意のみで行って下さっているものです。
自分の任地での活動を開始する前に、
本当に貴重な経験を積ませて頂いたことを、
先ずはこの場を借りて心から御礼申し上げたいと思います。

 + + + + +

今回の教育実習では、
先輩の担当されているGrade8,9(日本の中学2,3年生に相当)の
数学と理科の授業を2日間のみですが担当させて頂きました。

ザンビアの学校では、生徒の数に対して
教室や先生の数が圧倒的に足りていないため、
1クラス60人程度のクラスがごく当たり前です。

加えて、理科室や実験器具も全くと言っていいほど
整っていないため、
理科の実験を一つするだけでも、
どうにかして身の回りのモノから実験器具を作らないといけません。

P1270194.jpg
一つしか無い実験器具は、こうして見せて回りました

ここに来る前に参加した日本での65日間に渡る派遣前訓練でも、
現地の状況を想定した英語での模擬授業は何度か行っていました。

それでも、
ザンビアの子ども達を前に教壇に立つことも、
60人の生徒に対して一斉授業をすることも、
台所にあるもので理科実験を行うことも、
電気の無い暗い教室でボロボロの黒板に板書することも、
全てが初めての環境。

どんな時であれ、授業をする時はいつも
「今日は子ども達からどんな反応が返って来るんだろう」と緊張するのですが、
この日は特に緊張して学校に向かいました。

 + + + + +

教室に入って先ず驚いたのは、
子どもたちの礼儀正しさと元気の良さ!!!

こちらが"Good morning"と挨拶をすると、
全員素早く立ち上がって、
"Good morning sir! How are you?"
と気持の良い声が返ってきます。
「座っていいよ」と言えば、
きちんと"Thank you sir!"と言ってから座ります。

前の授業の板書が残ったままだったので、
「誰か消してくれない?」と声をかけると、
われ先にと取り合いのように手が挙がります。

授業が始まった後でも、
「ここはどうなるかな?」って問題を出したりすると、
沢山の生徒が指名して欲しくて手を挙げて、
指名された後で分からなくて悩んだりしてます(笑)。
可愛すぎる。

14,15歳の生徒達がですよ?!
信じ難いほど、真っ直ぐ。

日本の公立中学校のイメージが強かった自分にとっては、
この光景だけで感動してしまいました…。

早く自分の赴任する学校の生徒たちに会いたい!
早く働き始めたい!
そう思わずにはいられませんでした。

P1260021.jpg
こうして見ると、固い顔して授業しています…

肝心の授業の中身はというと、
60人の生徒をコントロール仕切れずに騒がしくなってしまったり、
範囲を終わらせなきゃという意識ばかりが先行して生徒のペースに合わせることも出来ず、
はっきり言ってボロボロで、
日本での指導経験も豊富な先輩隊員には
厳しくも丁寧なご指摘をいくつも頂きました。
下手くそな授業をしてしまって、
生徒達には「ゴメンね」の申し訳ない気持ちでいっぱいです…。

日本人同志、隊員同士の訓練では
決して味わえなかった悔しさ。

その悔しさを、こうして良い時期に味わえたお陰で、
目が覚めたような気がします。

この国のために、この国の未来を担う子ども達のために、
こんなことをしよう、あんなことをしよう、
そんな理想ばかりが知らず知らずのうちに先行していたように思います。

先ずは、一人の教員として、
生徒、同僚、保護者から信頼されるような働き方をしよう。
それに見合うだけの技を身に付ける努力をしていこう。

ようやく、学校に派遣される協力隊員として
スタートラインに立ったような気分でした。

御指導して頂いたS先輩隊員、
本当にありがとうございました。

P1260006.jpg
一生懸命にノートをとる生徒
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【2011/02/05 22:24】 | 現地訓練
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赴任前約一カ月間の現地訓練の一環として、
活動の状況や日々の様子などを学ぶことを目的に
先輩隊員訪問というものが行われました。

3泊4日に渡って先輩理数科教師隊員のお宅に宿泊し、
活動する学校にて授業見学&教育実習をさせて頂くものです。

初めて行った首都ルサカ以外の街。
授業見学や教育実習はもちろんのこと、
一つ一つの生活の知恵や活動に対する姿勢まで
本当に学ぶことの多かった3泊4日でした。

今回は、学校&授業見学について
感想をご報告したいと思います。

 + + + + +

首都ルサカからバスに揺られること1時間弱。
着いたのはMoombaという田舎の村です。

バス停に到着した瞬間、
目の前に広がる景色に思わずため息が漏れました。

地平線まで広がる真っ青なメイズ畑に、
まっすぐと貫かれた一本の道路。
点在する藁葺き屋根の家屋に、
近くを全裸で走り回る赤ん坊。
覆いかぶさるように広がる大きな空。

「これぞアフリカ」と言わんばかりの、
全てが調和がとれた景色でした。


学校近くの小さなお店

そんな土地をずんずん歩いていくと突如現れる学校。
生徒数2,000人を超える地域の中核校との事でしたが、
周囲に大きな建物など何も無く、
始業前と下校後には朝日と夕日に浮かび上がる神秘的な空気を抱いた学校で、
「こんな場所で働けたら幸せだろうな」
と思わずにはいられませんでした。

就寝時には、冷たい夜風に乗って運ばれてくる虫や蛙の声。
どこか、日本で訪れた農山村や、新潟県の実家に似た
懐かしさを感じた気もしました。

そんな学校で働く現地の先生方は50人強。
先輩の計らいにより、
複数の先生の授業を見学させて頂きました。

P1250178.jpg
見学させて頂いた学校


ここに来る前に僕が抱いていた「アフリカの学校の授業」のイメージというと…、
≪1.学習環境≫
 教室、机、椅子が不足していて、ぎゅうぎゅう詰め。黒板、壁、屋根ボロボロ。
 先生の数も足りなくて1クラス60人越え。教科書は先生しか持ってなくて、持ち物はノートとボールペン1本のみ。
 グランド、体育館、図書館、もちろん無し。
≪2.先生の状態≫
 やる気は基本無くて、無断欠勤当たり前。強圧的で体罰当たり前。
 他のバイトや職探しもしていて、教職は腰掛け的な位置づけ。
≪3.授業の内容≫
 先生が教科書の内容を黒板に丸写しして、生徒はそれをノートに写すだけ。
 暗記中心で、演習や応用無し。

等々、マイナスのイメージばかり持っていました。

実際に見てみると、
まあ確かに≪1.学習環境≫はその通りなのですが、
(ボロボロどころか、一部の教室は屋根が無かったですし(笑))
いざ授業が始まってみると、、、

いやいや、普通に上手いんですけど(・_・;)

教科書丸写しどころか、
大人数の生徒をうまーくコントロールしながら
interactiveに授業を展開していって、
時にはおどけて硬軟使い分けながら
要点を板書した後で、最後に練習問題も課して
ノートチェックも行ってる。
授業終了後すぐさま僕のところに駆け寄ってきて、
満面の笑顔で「感想を聞かせてくれ」と議論を求めてくる。

あら捜しをしようと思えば出来るのかもしれませんが、
少なくとも今の自分とは比べものにならないくらい上手で、
教職に対する熱意と誇りを感じ、
良い意味で予想を大きく裏切られました。

P1270186.jpg
授業をする現地の先生と、ノートを取る生徒

こんな先生ばっかりだとしたら、
自分は何しに来たんだろう?
自分に伝えられることって何だろう?
と、焦りも感じました。

先輩隊員曰く、その先生は非常にやる気があって
良い授業をする方との事なので、
ザンビアの教員の中で一般的かどうかはまだ分かりません。
もしかしたら、当初抱いていたイメージ通りの先生もいるのかもしれません。

それでも、こうした素晴らしい先生が
少なからずいることも紛れもない事実です。
足りないものを数え出したらキリがないこの環境で、
それでも目の前の生徒のために働いている大人たちがいます。

 + + + + +

「アフリカ」や「途上国」を語る際、
そこに色眼鏡がかけられてしまうことは否めません。

人は、自分が見たいものだけが目に入るものだと思うし、
印象に残ったことは誇張して語れるものだと思います。

それが記録として残り、
やがては一般化して伝えられてしまう
危険性を垣間見た気がしました。

「アフリカの学校の先生」は○○だ。という風に。

それってもしかしたら、
「日本の学校の先生」は○○だ、というのと同じくらい
意味の無いことなのかもしれません。

まだまだ自分には、
この国に対する先入観を落とすプロセスが必要なようです。

ザンビアの教育に学ぶつもりで、
謙虚に活動し続ける姿勢を、忘れずにいたいと思います。

【2011/01/27 18:04】 | 現地訓練
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れみぃ
確かに、自分の知っている国(途上国)の教育=全ての途上国の現状のように無意識にとらえてました><
そんな意欲的な先生ならザンビア専門の先生として日本にもきて欲しいくらいです!
その先生のようにやる気と実力のある先生の授業を他の先生も授業見学できたりすると先生達のお互いのモチベーションがもっとあがりそうですね。


Akihisa
>人は、自分が見たいものだけが目に入るものだと思うし、
>印象に残ったことは誇張して語れるものだと思います。

確かにね。
でも、物事を自分の目で見て、自分なりに解釈して、自分というフィルターを通したうえで人に伝えるコトに、価値はあると思うのです。
世の固定観念とは確かに違う自分フィルターをかけた情報が、インプットした人の一つの複眼思考に繋がるはずだから。
だから先入観・偏見のバイアスを排除しながらも、自分はあえて自分色の言葉を発信したい(←自己中)。

・・・ガシガシ発信して下さいww


すげすげ
お久しぶりです! 桐生さんのブログを通して、知らなかったな世界を知ることができ、様々な発見があり興味深いです。日本から応援してます^^


胎内の同級生
よっ!!
頑張ってるか!?

色々大変みたいだけど、まぁ朋ちゃんなら大丈夫っしょ。
今までどこでも順応してきたんだしw

しっかり役に立ってこいよ!!


キリ
> れみぃ
うん、本当にその通りだと感じた。自分が何かを変えてやろうなんて考えず、どうやったら、この地で頑張ろうとしている人たちを応援できるか、考えていってみたいと思うよ。

> Akihisa
たしかにね。他の人の主観を通して初めて、客観性は身に付く。自分というフィルターを通して、ザンビアを発信していきたいと思います。

> すげすげ
ありがとう^^ こんなのはどうなってんの?!って、気になることがあればどんどん聞いてください♪

> 胎内の同級生
太一?久しぶり!!出発前に会えなかったのは残念だったけど、機会があればいつでも遊びに来てください!


胎内の同級生
残念!
太一じゃねぇよ。

明久です。


FT ヒロ
頑張ってるねー

なかなか生のアフリカの教育現場を知る機会が無いので、これからも楽しみにしているわ!


cheer
asanteyoshi
桐生さん、もうザンビアなんですね。
生活を楽しんでくださいね。
応援していますよ。





キリ
>ヒロさん、吉岡先生
コメントありがとうございます!
念願の舞台、楽しんで来ます!

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