上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

これは僕の学校に限った話ではないと思いますが、
ザンビアの学校では、もしかしたらアフリカの学校ではどこでも、、
遅刻や無断欠席がとてつもなく多いです。

例えば、僕の学校では1時間目は朝7:00から始まるのですが、
その時間に学校に来ている生徒は全体の2割くらいで、
その時間に学校に来ている先生はもっと少ないです。
7時半頃になって、ようやく過半数が集まってきます。
そのため、1時間目の授業は殆ど行われていません。

先生方は気が向いた時だけ思い出したように遅刻を叱るのですが、
そうして叱っている先生が時間通りに来ていないのだから、
子ども達は言う事を聞くはずがありません。

「先生が時間通りに学校に来ない」
→「時間通りに学校に行ってもどうせ授業は無い」
→「遅れてもいいやと生徒が思う」

という悪循環に陥っているように思います。

時間を守る重要性を学ぶのも学校の役割だと思っているので、
何とかしてこの遅刻を減らせないかと思っていました。

特に、自分が1時間目に授業がある日は
生徒がどれだけ少なくても必ず7:00に授業を始めるようにしていました。
授業について来れなくなるのであまり多用はしなくても、
遅刻した生徒は外に立たせて授業を受けさせない事もありました。
そんなことを半年間続けても、一向に改善される気配のない遅刻の多さ。

中には遅刻した生徒に体罰を加えている先生もいるのですが、
他の生徒はそれを笑って見ているだけ。
何の効果もありません。

一体何故かこんなに遅刻が多いのか。
理由を考えてみました。

1)家が遠くて7時始業に間に合わない。
2)家の手伝いを朝はしなければならない。
3)他のみんなも遅れてるからいいや、と思う。
4)学校がつまらなくて行きたくない。
5)どうせ桐生以外の先生は朝いないからいいや、と思う。
6)時間を守るという習慣が社会の中に無い。
7)今が何時か分かっていない。
8)「7時」という時間まであと何分あるのか分かっていない。

当初は、1)~6)が主たる理由だろうと思っていました。
それは確かに理由なのでしょうが、
最近気づいたのは、実は7)と8)の理由も大きいという事でした。

先ず、ザンビアの学校の教室には時計がありません。
「予算が無くて買えない」「壁に時計をかけると盗まれる」が理由です。
そして、掛け時計がある家庭などごく少数です。
先生方や、携帯を持っている生徒は、携帯電話で時間を見ています。
すると、携帯を持っていない生徒は今が何時か分からないどころか、
「時刻」の概念に日常生活で触れることなく成長する可能性があります。

試しに、生徒に自宅にあった時計を持って行って見せて、
「今何時?」
と聞いてみました。

このようにぴったりの時間なら、半分以上の子が正しく答えられます。
DSC08610.jpg

しかし、こんな風に長針が12からずれた時刻を見せると、
正しく時計が読める子は激減します。
DSC08613.jpg

ましてや、
「今から30分経ったら、何時何分になる?」
なんて聞くと、
答えられる子は学年で2~3人(全体の1%くらい)です。

つまり、多くの生徒は今が何時何分か理解していないだけでなく、
「7時」と呼ばれる時刻まであとどのくらいあるのか、
もしかしたら「時間を守る」ということが
具体的にどのような動作を示すのか分かっていない可能性があるのです。

数学の同僚の先生は、
「あの子たちに時間を守らせるのは不可能だ。
 だから教師たちは、実際の時間より1~2時間早く時間を告げる。」
と言っていました。

それを「文化」と呼んで容認しても構わないのでしょう。
伝統的な生活スタイルで太陽の動きとともに働いていれば、
「何時までに」と制限を設ける必要も無いでしょう。
あるとしても「雨期が始まる前に」などの、もっと大きなスケジュールでしょう。

時間に縛られて行動する西洋的価値観を、
時計を持っていないような家庭に強要するのは
彼らの生活様式を大きく変えることになってしまいます。

でも、「学校」に来ている以上、
せめて時計の読み方くらいは習得した方が
彼らのためだろうと思っています。
西洋文化を求めて発展しているザンビア社会は、
彼らが職を探す時には今よりさらに、
時計も読めず時間を守れない人間にとっては
非常に生きづらい社会になっているでしょうから。

そこで、先学期の終わりから自宅から毎日時計を学校に持って行って、
自分の授業の時には黒板の上に置いておくことにしました。
授業の最初は毎回「今何時?」と聞くことから始めてます。

1ヵ月経っても、何度聞いても
「I don't know.」
として答えてくれない生徒も少なくないのですが、
根気よく続けていこうと思っています。
スポンサーサイト

【2011/09/17 18:07】 |   〃  :悩、迷
トラックバック(0) |
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。